新春法会2022年

昨日、当道院で行った新春法会の一コマです。動画はリンクページからYouTubeをご覧ください。

門信徒一人一人が今年の目標を定め、そこへ向かって努力することと互いに応援することを誓い合いました。自己確立と自他共楽の調和の精神です。

今年も当道院は、より良い自分になろうと前向きに努力する入門者を歓迎いたします。ご連絡ください。お待ちしております。

ところで、少林寺拳法では「初稽古」とは言いません。なぜならば技芸教授ではなく仏教の禅宗の修行法の一つだからです。これを座禅に対して動禅と言います。修行ですから毎日行い途切れることがありません。しかし、年の初めに去年を振り返り新しい年も続ける修行の目的を再確認することは意味があります。また、少林寺拳法の修練は一人ではできません。組手主体だからです。よって、今年始めて仲間が集まった日に新春法会の儀式を行います。

会報冬号の開祖語録を一緒に読み話し合いました(法坐と言います)。「昨日は昨日、今日は今日、明日は明日だ。」という開祖の言葉は、仏教用語では諸行無常ということになります。その意味は、「全ての物事は変化し続ける」になりますが、これは表面的な理解になります。掘り下げて考えると、あるのは今だけ、明日も昨日も今は無い。しかし、人間の脳は、過去を記憶し、未来を想像します。それだけなら良いのですが、人間の脳(心)は過去の記憶に今の感情を色付けして憎しみを増幅してしまったり、反対に未来の想像に今の感情を色付けして不安を募らせてしまいます。この人間の心の作用を釈尊は苦と表現しました。そんな心の過剰な反応を制御するのが修行だと私は理解しています。今年も一緒に中道を歩みましょう。